B-5 地域

"主体的ではないボランティア!?" のコーディネーション 〜これからの地域づくりで求められるもの〜

日時:3月1日(日)9:30~13:00

定員:30

対象:市民活動センター、社協、NPO、地域コミュニティ団体、学生など

現在、全国各地で新しい地域の枠組みが検討され、住民組織だけでなく、ボランティア団体、NPO、企業などが地域に参画しはじめています。では、地域に多様な主体が参画していく際、どのようなボランティアコーディネーションが必要となってくるのでしょうか。特に、地縁団体の多くは高齢化、担い手不足といった課題を抱えており、NPOなどのテーマ型と違って、必ずしも主体的に関わっている人ばかりではありません。その意味で、“主体的ではないボランティア”であった人々が、意欲的な参加に発展している事例を学び、今後の実践を考えます。

コーディネーター

加留部 貴行

九州大学大学院 統合新領域学府 客員准教授

NPO法人 日本ファシリテーション協会 フェロー

認定NPO法人 日本ボランティアコーディネーター協会 運営委員


1967年生まれ。福岡県出身。

1990年、九州大学法学部卒業。同年、西部ガス㈱入社。人事、営業、新規事業部門に従事。学生時代からまちづくり活動に携わり、入社後も活動を継続。2001年には西部ガスより福岡市へNPO・ボランティア支援推進専門員として2年半派遣。西部ガス復帰後は指定管理者制度を担当。2007年からは九州大学へ出向し、大学改革プロジェクトを経て、ファシリテーション導入を通じた教育プログラム開発や学内外プロジェクトを担当。

企業、大学、行政、NPOの4つのセクターを経験している「ひとり産学官民連携」を活かした共働ファシリテーションを実践。

2011年4月に独立。現在は、加留部貴行事務所AN-BAI代表。㈱トライローグ取締役。他に福津市行政評価委員会会長、福岡市研修企画アドバイザーなど。著書に『チーム・ビルディング -人と人を「つなぐ」技法』、『教育研修ファシリテーター』(いずれも共著・日本経済新聞出版社)など。


事例発表者

木村 武史

NPO法人榎本地域活動協議会理事長・鶴見区連合振興町会長・鶴見区社会福祉協議会会長

NPO法人大阪鶴見ええまちネットワーク副理事長


S14年生まれ。製菓機械製造会社勤務の後、39歳で独立、製菓業を鶴見区放出東で開業して今に至る。

S58年、小学校のPTA役員となり、その後、振興町会の活動に関わり、町会長を歴任。H13年から榎本連合会長・榎本社協会長に就任し、H21年から鶴見区連合振興町会長、区社協会長となる。

H23年榎本地域活動協議会の発足、翌年のNPO法人化も理事長として推進してきた。

青パト大阪府警認定第一号。JR放出駅での放置自転車対策活動は、大阪市サイクルサポート制度の原型となる。

電柱等の違法広告物をなくす「かたずけ・たい」など日常的な地域活動を実践。

そして、これまでの行事である盆踊り、防災訓練の他に「ふれあいまつり」や乳幼児とお母さんのおまつり(スモチル)、はなてん音楽サロン等、誰もが参加しやすく楽しめる地域づくりを企画運営してきた。

さらに、区役所と連携した要援護者支援登録や学童保育事業の受託、資源集団回収事業など、NPOの特徴を生かした地域活動に幅を広げている。


坂下 靖子

たかしま市民協働交流センター 事務局長


大学で畜産を学び、卒業と同時に青年海外協力隊へ参加。バングラデシュで2年間、家畜飼育指導にあたる。帰国後、高校農業科講師などを経て、’97年より自治体国際化協会滋賀県支部ならびに滋賀県国際協会で海外技術研修員受け入れ担当、情報誌の作成などをとおして地域の国際協力や多文化共生を広める活動を行った。

国際分野と他の市民活動分野とのつながりの必要性を感じ、’08年から5年間、県域で市民活動を支援する淡海ネットワークセンターに勤務。’10年から3年間は市民の寄付を市民活動団体の助成につなぐ「おたがいさまが、つながり活きる 未来ファンドおうみ」の開設準備と運営にあたり、ファンドレイジングを実践。

‘05年より水の豊かな農業地域、高島市で夫と循環型有機農業を実践。高島市内での市民と市民活動など多くのつながりづくりをめざし、’13年4月より現職。


馬袋 真紀

朝来市 市長公室総合政策課 副主幹


1998年山東町入庁。2005年朝来郡4町合併により朝来市職員。合併後、地域自治のしくみづくり、朝来市自治基本条例の策定などに携わり、現在、地域協働のまちづくりやシティプロモーションなどを担当。

『地域公務員になろう』(ぎょうせい)、『地方自治職員研修』(公職研)2013年9月号「私のまちづくり実践~市民として考える職員に~」、『地域問題研究』(一般社団法人地域問題研究所)「地域自治のしくみと分権時代における自治体職員の役割」、『地域マネジメント戦略-価値創造の新しいかたち-』(同友館)など。


[担当]柳瀬 真佐子(吹田市立市民公益活動センター)/春貴 勇力(吹田市立市民公益活動センター)